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長期滞在のための在留資格とキャリアパス一例

日本に来日する際の在留資格は2021年6月現在で29種ありますが、そのほとんどが制限付きとなっています。長期滞在を実現するためには現在の在留資格を更新・変更していく必要があります。このページでは29種の在留資格の中で取得の多い在留資格の将来的なキャリアパス例や2019年4月に新設された在留資格である特定技能のキャリアパス例をご紹介します。

留学

項 目 内 容
目 的 日本と海外人材出身国との国際貢献
対象者 日本の大学・大学院・短期大学・専門学校・日本語学校などにおいて教育を受ける海外人材
在留期間 最長4年3か月
就労制限 基本的に就労不可だが、入国管理局から資格外活動の許可を得ていれば、週28時間以内の範囲内でアルバイトが可能。
*但し、在留資格変更の際に制限時間を超えての就労時間実績が確認され、違反によって、在留資格が変更できなかった事例が多数有るのでご注意ください。
家族帯同 条件付きで可
取得方法(手続き方法)
  • 自国内で旅券(パスポート)を取得する
  • 希望する大学や日本語学校の入学試験を受験し合格する
    *費用(学費含め)は希望する学校のHP参照。日本語試験もある。
  • 学生寮がある場合、入寮申請を行う。無ければ学校から民間を紹介してもらう。
  • 入学手続きを完了する
  • 在留資格認定証明書を取得する
     在留資格認定証明書は以下の者が申請できます。
    1. 申請者本人
    2. 本人が教育を受ける学校の職員
    3. 日本に在住している本人の親族(友人・知人は不可)
    4. その他法務省で定める者(行政書士、弁護士等)
  • 「留学」査証(ビザ)を取得する
    在留資格認定証明書が準備出来たら、
    在外日本国公使館や日本国内の出入国管理局で申請を行う。
  • フライトを手配する
    学校から日程を確認し、学校や自国送り出し機関または自身で手配する。
    健康診断を受診する (学校から指示がある場合)
  • 来日する
  • 学内で入学手続きを行う
  • 役所で住民登録、引き落としなどの口座開設
  • 学校にて勉強開始
キャリアパス一例
留学
(最大4年3ヶ月)
特定技能1号
(最大5年)
特定技能2号
(雇用契約ある限り期間制限無し)
永住者
(就労・期間の制限無し)

<注意>
日本への来日に際し、自国の送り出し機関によって支払うお金が変動する事もあり、必要以上な支出となっている事例がある。

技能実習

項 目 内 容
目 的 日本と海外人材出身国との国際貢献および国際技能移転
対象者 自国の送り出し機関と日本の監理団体(実習する受入企業が傘下に入る)が認めた海外人材(見習い、未経験者多い)
在留期間 最長5年
  1. ① 入国後1年目の技能等を修得する活動(技能実習1号)
  2. ② 2・3年目の技能等に習熟するための活動(技能実習2号)
  3. ③ 4年目・5年目の技能等に熟達する活動(技能実習3号)
<在留資格更新できない事例>
  1. ❶ 1号から2号には技能評価試験(学科と実技)があり、不合格となった場合。
    100点満点のうち60~65点以上合格、再試験1回のみ。
  2. ❷ 2号から3号には技能評価試験(実技のみ)があり、不合格となった場合。
    100点満点のうち60~65点以上合格、再試験1回のみ。
就労制限 日本の労働基準法を遵守(日本人と同様の働き方が可能)
家族帯同 不可
取得方法(手続き方法) 自国内で選抜された方が対象
  • 技能実習計画申請(受入企業)
  • 技能実習計画認定(外国人技能実習機構)
  • 在留資格認定証明書申請(監理団体が地方入国管理局へ)
  • 在留資格認定証明書発行(監理団体から技能実習生へ送付)
  • 技能実習生は自国内で旅券(パスポート)取得準備
  • 技能実習生は在外日本国公館で技能実習ビザ(査証)申請・発行
  • フライト準備(自国送り出し機関で行う事が一般的)
  • 来日(監理団体および受入企業がサポート)
  • 受入企業内で入社手続き
  • 役所で住民登録、給与口座開設
  • 受入企業で就業開始
*実習計画フォロー(監理団体(※1)や受入企業)

※1)監理団体とは
技能実習生を受入、その活動及び受入企業のサポートを行う非営利団体。
企業の依頼を受け、技能実習生の募集、受入までの手続きや現地での面接、受入後は各企業が適正な技能実習を行っているかどうか、監査や指導を行っている。 
 【具体的業務】
  ・定期監査、臨時監査
  ・訪問指導
  ・実習生の受入れに係る業務
    > 送り出し機関の選定と契約
    > 送り出し国での面接同行
    > 受入企業の技能実習計画作成に対する指導
    > 技能実習生の入国手続き
    > 入国後講習
  ・技能実習生の保護・支援
キャリアパス一例
技能実習
(最大5年)
特定技能1号
(最大5年)
特定技能2号
(雇用契約ある限り期間制限無し)
永住者
(就労・期間の制限無し)

<注意>
日本への来日に際し、自国の送り出し機関によって支払うお金が変動する事もあり、必要以上な支出となっている事例がある。

特定技能

項 目 内 容
目 的 日本の労働不足を解消するための就労
対象者 対象業種の試験(技術・日本語)に合格した海外人材
*対象業種は下記:1号14種、2号2種
在留期間 最長5年(特定技能1号) 在留期間の上限なし(特定技能2号)*1号からの移行のみ
就労制限 日本の労働基準法を遵守(日本人と同様の働き方が可能)
登録支援機関 1号必要、2号不要
家族帯同 1号不可、2号可
取得方法(手続き方法) 海外から来日する海外人材
  • 就業希望分野の技能試験・日本語試験に合格する(技能実習2号修了者は免除)
  • 受入企業と雇用契約を締結する
  • 受入企業が実施する事前ガイダンスの受講及び健康診断受診する。
  • 在留資格認定証明書申請(地方入国管理局へ)
    *受入企業が行政書士などに代理申請を依頼するケースが多い
  • 在留資格認定証明書発行(受入企業から本人へ送付)
  • 在外日本国公館で特定技能1号ビザ(査証)申請・発行
  • フライト準備(自国送り出し機関で行う事が一般的)
  • 来日(登録支援機関および受入企業がサポート)
  • 役所で住民登録、給与口座開設
  • 受入企業で就業開始
日本国内に在留している海外人材
  • 就業希望分野の技能試験・日本語試験に合格する(技能実習2号修了者は免除)
  • 受入企業と雇用契約を締結する
  • 受入企業が実施する事前ガイダンスの受講及び健康診断受診する。
  • 在留資格変更許可申請(地方入国管理局へ)
    *本人または受入企業が行政書士などに代理申請を依頼するケースが多い
  • 在留資格変更許可発行(本人へ送付)
  • 受入企業で就業開始
日本国内の労働力不足を改善するために2019年4月に新設された在留資格で1号と2号があります。

特定技能1号
特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動
*現在の在留資格「技能実習」や「留学」からの変更が可能。

<特定技能1号14業種>
  1. ① 介護業 株式会社ウイングスタッフが得意としている業界
  2. ② ビルクリーニング業
  3. ③ 素形材産業
  4. ④ 産業機械製造業
  5. ⑤ 電気・電子情報関連産業
  6. ⑥ 設業
  7. ⑦ 造船・舶用業
  8. ⑧ 自動車整備業
  9. ⑨ 航空業
  10. ⑩ 宿泊業
  11. ⑪ 農業
  12. ⑫ 漁業
  13. ⑬ 飲食料品製造業
  14. ⑭ 外食業 スクエアプランニング株式会社が得意としている業界
特定技能2号
特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動
*特定技能1号からの移行しか変更手段無し。

<特定技能2号2業種>
① 建設業
② 造船・舶用業

2021年時点で特定技能は1号しかなく、2号を取得している在留海外人材はいない。
今後、1号は14業種以外にも分野が拡大する予定で、日本が力を入れている在留資格です。また2号も適用が増える予定です。
・以下の取得条件のあとに資格変更手続を行います。
・就業したい業種の技能試験に合格する事
・日本語試験のN4以上を取得する事
・就業先と雇用契約を締結する事
キャリアパス一例
特定技能1号
(最大5年)
特定技能2号
(雇用契約ある限り期間制限無し)
永住者
(就労・期間の制限無し)

<注意>
日本への来日に際し、自国の送り出し機関によって支払うお金が変動する事もあり、必要以上な支出となっている事例がある。

活動制限のない在留資格

活動制限のない在留資格とキャリアパス一例
永住者
対象者 法務大臣が永住を認める海外人材
在留期間 制限無し(有効期間7年の為、更新必要)
就労制限 制限無し(日本人と同様に就労可)
取得条件 素行善良・独立生計・日本の国益に合う者で10年以上日本に住んでいる事が条件で、入管へ在留資格変更許可申請書提出、発行。
日本人の配偶者等
対象者 日本国籍を有する人と結婚した配偶者、また日本人として生まれた子
在留期間 最長5年だが、更新を繰り返すことで実質制限無し
就労制限 制限無し(日本人と同様に就労可)
取得条件 入管へ在留資格変更または在留期間変更許可申請書提出、発行。
永住者の配偶者等
対象者 永住者の配偶者、または永住者の子として日本で出生しその後引き続き在留する海外人材
在留期間 最長5年だが、更新を繰り返すことで実質制限無し
就労制限 制限無し(日本人と同様に就労可)
取得条件 入管へ在留資格変更または在留期間変更許可申請書提出、発行。
定住者
対象者 法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者。
Ex)日系3世、中国残留邦人など
在留期間 最長5年だが、更新を繰り返すことで実質制限無し
就労制限 制限無し(日本人と同様に就労可)
取得条件 入管へ在留資格変更または在留期間変更許可申請書提出、発行。
活動制限の無い方のキャリアパス

原則日本人同様にどんな業界・職種で就業することも可能だが、われわれの得意業界である調理現場、介護現場で就業希望する場合、万が一日本語能力に自信の無い方(N1以外)はわれわれが日本語教育をサポートするので、スキルアップを目指してください。